「米国第一主義」を掲げるトランプ大統領。国際社会の反発も意に介さず、強権政治で世界を震撼させる。大手新聞はニュースに事欠かない。
数あるニュースの中でも今一番の注目はロシアとウクライナの停戦交渉だ。ウクライナを蚊帳の外に置き、ゼレンスキー大統領を独裁者呼ばわりする信じ難い言動に驚くばかりだが、一方で首脳会談にロシアのプーチン大統領も前向き、と報じられている。傍若無人な政治手法だが、成果を急ぐスピード感には感服する。
言わずと知れた不動産王のトランプ氏は、5人きょうだいの4番目として生まれた。実業家の父に認められ、事業後継者の地位を手に入れ、努力して富をつかんだ。「負け」という言葉を自分の辞書から抹殺したという。
だから、不動産売買の発想で実利を取る。つまり支持者が望む「結果」を求め、公約実現を急ぐ。メディアの追及もどこ吹く風。ある意味、大統領の立場に命をかけていると感じ取れる。意思決定が遅かったり、変革を恐れたりする日本の政治と違う。
(N)