熊野市内のコンビニ店員2人が特殊詐欺被害を未然に防いだとして、熊野署から感謝状を受けた。70代男性が30万円のプリペイドカードをレジに持ってきたため購入目的などを尋ねていると、男性の携帯電話に着信があった。店員の一人が男性に代わって名前を尋ねたところ「答える必要がない」などと言われたため、2人は詐欺だと直感し、警察に連絡した。男性は大切な30万円を失わずに済んだことに大変感謝したという。
この店では、普段から特殊詐欺被害防止に向けた訓練等を重ねており、どの時間帯の店員も意識が高い。感謝状を受けた2人は、訓練でやっていたことなので落ち着いて対応できたと話しており、頼もしく感じた。
一方で、買い物客相手に、どこまで踏み込んで聞いていいものかという難しさがある。警察はコンビニや金融機関での対応が最後の砦(とりで)だとして、積極的な声がけの協力を求めているが、「何が何でも食い止める」という意識だと重荷になってしまうため、警察への連絡役という程度で構えておくだけでも水際対策になると思う。
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