紀南地方の小中学校・高校では連日、入学式がラッシュとなっている。新1年生はそれぞれ、少しの不安と大きな期待を胸に、新しい学校生活に向けて気持ちを新たにスタートを切っている。
過疎化・少子化が地方の大きな課題となって久しいが、紀宝町立相野谷小学校ではついに、今年度の新入学児童がゼロで、入学式が行われないという残念な事態となってしまった。1950(昭和25)年の開校以来、初めてのことだという。さらに隣接する保育所の園児の在籍数から、来年度以降の新入生もかなり少なくなることが懸念されている。このままでは学校の存続自体が危ぶまれてくる。
小規模校ならではのメリットはもちろんたくさんあるが、人数が少ないために、運動会や委員会活動などの学校行事に制約が出てくることもある。またずっと同じ顔ぶれなので、多様な考え方に触れる機会も少なくなる。
小学校に限らず、中学校・高校でも再編の動きが活発化している。地域にとって学校は宝。新しい学校の在り方を含め、本腰を入れて考えなければならない時期に来ている。
【織】