日本中学校体育連盟は2027年度から全国中学校体育大会の規模を縮小し、9競技を取りやめる。少子化の急速な進行に加え、大会運営や引率に伴う教員の負担増が廃止の理由。
生徒の減少で廃部も相次ぐ。本紙地域も部活動の競技は限られ、選択肢が少なくなった。その分、自分のやりたい競技に出会えないままの生徒もいるのではないかと想像する。
廃止する競技に水泳が含まれる。全国的に部の設置率が少ないからだが、この地方にとってはレベルが高く輝かしい実績を誇る競技であり残念だ。高校でいえば「高校総体」がなくなるようなもの。生徒に目指すものがなくなるショックは大きい。
社会の変化を踏まえ、文部科学省は公立中学校の部活動を地域のクラブチームなどに移行させようとしている。わが町の水泳の指導体制は途切れることなく継承され、クラブチームの手本のような存在だが、多くの競技は指導者が見つからず、生徒を教える体制が整わないのが実情だ。人材豊富な都市部との「スポーツ格差」は否めない。
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