「大会一緒に盛り上げて」
紀伊半島の公道をロードバイクで駆け抜ける、UCI(国際自動車競技連合)公認国際自動車ロードレース「第25回ツール・ド・熊野」(NPO法人SPORTS PRODUCE熊野主催)が5月8日(木)~11日(日)の4日間、行われる。海外7チームを含む全19チームから100人以上の選手が出場する。
ツール・ド・熊野は1999年に初開催し、自転車普及や地域活性化などを目的に今年で25回目。今回は節目として、これまでより日程を1日増やし、印南町での初レースを含めた4ステージで実施する。さらにプレイベントとして5月6日(火・祝)、和歌山城前の道路を使用した1デイレース「和歌山城クリテリウム2025」を開催する。
また初めて、UCIチームカテゴリーが上から2番目のUCIプロチームの「ソリューション・テック・ヴィーニ・ファンティーニ」(イタリア)が参加。オリンピックやツール・ド・フランスなどにも出場経験のある新城幸也選手が所属しており、例年以上に激しいバトルと力強い走りが期待できる。地元・新宮市を拠点に活動する「キナンレーシングチーム」も有力チームという。
初日の第1ステージは、印南町役場をスタート・フィニッシュ地点に、1周17.9キロを7周する「印南かえる橋周回コース」(125.3キロ、午前9時30分スタート)。おおむね平坦な高速レースが予想される。
2日目の第2ステージは、古座川町にある国の天然記念物「一枚岩」の前を通過する「古座川清流周回コース」(126.7キロ、午前9時30分スタート)。3日目の第3ステージは、熊野市の防災公園をスタートし、高低差の激しい丸山千枚田付近を4周する「熊野山岳コース」(107.7キロ、午前10時スタート)、4日目の第4ステージは、太地町内をめぐる「太地半島周回コース」(104.3キロ、午前10時スタート)。
各チーム9人(選手6人、監督1人、メカニック1人、マッサー1人)で臨む。最も名誉ある「個人総合時間賞」を巡り、各チームが4日間の激しい争いを演じる。賞はこのほか、「個人総合ポイント賞」「個人総合山岳賞」「個人総合U−23賞」「団体総合時間賞」がある。
主催のSPORTS PRODUCE熊野は14日、角口賀敏理事長らが大会概要について記者発表した。角口理事長は、地域の協力により毎年大会が実施できることに改めて感謝を示し、「今回印南と和歌山の新たな2レースを加え、県全体に大会を広げられたと思う。ラジオやテレビ、ネットでレースに触れる機会も充実させているので、ぜひグレードアップした大会を一緒になって盛り上げて楽しんでもらえたら」と述べた。
和歌山城前でプレイベント
多くの人に自転車の速さと迫力を体感してもらおうと、大会プレイベントとして5月6日に「和歌山城クリテリウム」を開催する。クリテリウムとは、市街地に短いコースを作って何周も走るレース。城の北側を通るけやき通りに1周1.5キロの往復コースを設定し、20周してタイムを競う。大会の全チームが出場予定。
午前11時30分から開会式、午後1時40分からパレードラン、2時にレーススタートする。オープニングイベントのよさこい踊りの披露やキッチンカーの出店、自転車教室、三輪車レースなども予定している。