尾鷲市議会行政常任委員会で、尾鷲総合病院の医療体制に関する質疑があった。医師不足に関連するもので、人口減少が進む中、今後ますます医師確保が難しくなるのではとの印象を持った。
かつては、主に出身大学の医局人事の仕組みにより、関係する病院には医師が大学の医局から継続的に派遣されていた。研修医制度の変更で希望の少ない医局が出てきて、医師の都市部および一部診療科への集中が起きている、とされる。
厚生労働省の統計によると、医師数自体は昭和57年から右肩上がりに増えている。小児科は平成12年の1万4156人から令和4年に1万7781人に増加しているが、年齢構成は上がっていて、若手が減少していることが読み取れる。産婦人科医は平成18年まで減少していたが、その後増加に転じている。40歳未満の若手もわずかずつ増えている印象。
日本のどの地方でも、安心して暮らせる仕組みが必要。医師の職業選択や居住の自由とも関係する難しい問題だが、国レベルで改善策に取り組む必要がある。
(M)