平安時代からの有久寺鉱泉、町営古里温泉、個人事業の鹿の湯温泉、ホテル季の座の「きほく千年温泉」と、長島には温泉が4地点あったが、今は鹿の湯(三浦、後継施設)は止まっている。
古里の泉脈探査は平成5年にレーダーと空中写真の解析で現在地が有望と見なされ、翌年から本掘削が開始された。
ゴルフ場を中心にした大規模リゾート計画が潰れた後登場した。町と掘削業者との異例の契約が全国的に有名になった。
小櫛探鉱鑿泉という専門業者が、地下1500メートルをめどに、泉脈を掘り当てることを約束したのだ。業者は自信満々だった。全国的にも異例の契約で、あちこちの自治体から「ほんまか」と視察にやってきた。業者の見込み通り、温泉が湧出した。
温泉の目的は
- 町民の保養と健康増進
- 観光リゾート資源
で、町は第3セクターによる運営を提示、年間10万人程度の入込を見込んでいた。当時の町政は、町長選挙の2派閥に分かれ、事ごとにいがみ合っていた。
いまコロナウィルスの影響で、古里温泉が臨時休業している。建設当時の経緯を知らない人が多いと思うが、何を目指した事業なのか、勉強するよい機会ではないか。
(北)