尾鷲市立中央公民館で、尾鷲市の戦没者名簿が公開されている。今年が終戦80年であることから、市遺族会が、大切に保管されている資料をコピーして紹介している。
戦争で父を亡くした世代も80代になっている。戦争体験を、体験者から直接聞ける機会は極めて限られてきている。戦争直後の困難を記憶している人も年々減少している。
掲載されているのは、名前、所属、亡くなった日と戦死または戦病死の別、亡くなった場所、本籍地。南方で亡くなった人が多い印象を受けた。また、「おそらく後になって亡くなったのが分かったんだろうな」というような記載も見られる。祖父や曾祖父あるいは親戚が亡くなっている人にとっては、故人をしのぶ一つのきっかけになるかもしれない。
歴史の授業では、戦死者○万人という情報を知る。名簿を見れば、亡くなった一人一人の個性が感じられる。今でも世界中で多くの人が亡くなっている。戦争で悲しむ人・苦しむ人がいなくなる社会にしていかなければならない。
(M)