最近、政治家の不用意な〝発言〟をきっかけとして、議員辞職勧告が出される、というニュースをよく聞く。本来、尊敬されるべき仕事だと考えるが「昔に比べて質が下がった」と評価されても仕方ないと思う。
社会の変化の観点では、やはりインターネット、それもSNSの登場が大きい。発言を発信しやすく、また、受信・拡散しやすくなっている。さらには、名前を売る、ネット上で目立つことが金を稼ぐことにつながるという仕組みも大きな影響を与えている。
もう一方で、「辞職勧告決議」が軽いものになっているとも思える。勧告に従う必要はなく、そのため安易な議決につながっている懸念がある。議決されても態度を改めない人が多くなれば、それが普通になってしまう。
議員はいわゆる権力者である。実際には承認するという形になるが、税金の使い道を決めるほか、どのような行為が禁止されるか、極端な話だと犯罪行為を決められる。それだけ重い立場であることを忘れてもらっては困る。
(M)