本紙が企画したスポーツ座談会で、「とこわか国体をきっかけに、東紀州マラソン大会ができないかとの夢を抱いている」と、ある出席者。紀北町民駅伝の前身である紀伊長島町民駅伝は昭和50年の国体を機に始まったことに触れての発言で、「熊野市までは無理にしても、紀北町—尾鷲市間ならできるのではないか」「熊野古道をコースにしては」などと、賛同する意見が相次いだ。
昨年11月に行われた権兵衛の故郷走ろう大会の参加者は350人。対してハーフ(21.0975キロ)コースを持つ松阪シティマラソンには3000人前後、新宮・那智勝浦天空ハーフマラソンも2000人前後が参加しており、本格的に長距離を走りたい人は多いようだ。
全国を見るとマラソン大会は目白押しだが、日程を考慮したり、特徴があるコースが設定できれば、それなりの参加者は期待できそうだ。
かつては尾鷲市でも町中を走る黒潮駅伝が行われていたが、中止になって久しい。人口減少が進む中、外来の選手やチームを招く大会は、多少なりともににぎわいや経済効果がある。警備や複数の市町の協力など課題は多いが、夢が実現されることを願いたい。
(J)