例年は8月末に公表されていた全国学力・学習状況調査の結果が、今年は1か月早く7月末に公開された。小学6年生と中学3年生が、国語、算数・数学、理科のテストに取り組みアンケートに答えた。
公表時期が早まったことについて、紀北地区の教育関係者の一人は「夏休み中に今後の取り組みについて考えられるので助かる」と話していた。児童生徒の個人の得点も示されるので、学級、学校や市町の取り組みとは別に、個人に応じた指導の手助けにもなる。
学力面では、中学校の数学を除き、全国平均正答率を下回った。生活や家庭学習の状況では「平日にテレビゲームをしたり携帯電話やスマートフォンを使う時間が全国より長く、家庭学習や読書の時間が短かい」という結果になった。紀北地区だけではなく、県内全体での課題と言える。
県教委の分析では、国語で、質問の意図を捉えて自分の考えをまとめることに弱点があるとされたのは気になるところ。考えをうまく言葉にすることは難しいが、語彙(ごい)の減少を指摘する向きもある。子どもたちにはしっかりと考えて、答え(解決策)を出す力を身に付けてもらいたい。
(M)