円安が進行。原油高と相まって、いろいろなものの価格が上がってきている。チョコレートの値段が上がるというニュースがあり、秋には小麦が値上がりするとの話も聞いた。
あるラジオ番組で聞いたが、日本はもともとそれなりの小麦の生産量があったらしい。戦後しばらくのころ、米の裏作で現在の日本の小麦消費の半分程度を支えられるだけの小麦が生産されていたとのこと。その後、生活が洋風化。パンやパスタなどに合う種類ではなかったため、生産が廃れたとのこと。
日本の食料自給率は低い。農林水産省によると令和2年度のカロリーベースで37%。生産額ベースで67%。世界的には人口が増加し続け、食料の取り合いになる懸念が指摘されている。食料安全保障の観点からも対応が求められている。
米の消費増と魚食普及がポイントだが、小麦生産は増やせるのではないか。元水田の休耕地は多い。小麦畑に転換できれば、安定供給や低価格化につなげられる。実現には問題も多いが、国が取り組むべき課題だろう。休耕田の解消は、耕作者の定着による人口増や獣害対策など、地域再生にも関係する。米食復権とともに考えてもらいたい。
(M)