東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長が「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかります」などと問題発言。東京オリ・パラの評判がまた悪くなった。
女性活躍が叫ばれ、さまざまな場面で男女格差をなくそうという動きが強まっている。オリンピック憲章以前の問題ではないか。
尾鷲市議会で濵中佳芳子議員が、斎場のトイレについて当局の姿勢を批判した。男女別になっておらず車椅子の人が利用できないという。休憩時間にも「これまでにも繰り返し指摘していたのに」と担当者に物申していた。
男性議員だけならそのような気付き自体がなかった可能性がある。施設は昭和62年から使われている。すでに60年には男女雇用機会均等法が施行されており、女性も利用するという視点が欠けていたことに驚く。当時から女性が斎場に来ることもあったはずだが、日頃使う施設ではなく見過ごされていたのだろう。
女性に限らず子どもや障害者など多様な人が意見を言い、それを取り入れていくのが民主主義の根幹。意見を言いやすい環境づくりが必要で、発言を委縮させることはあってはならない。
(M)