そろそろ今年も田植えの時期に入る。兼業農家というか、普段仕事をしている人は連休の間に田植えを済ませるというケースも多いのではないか。「連休中は茶摘み」という話も聞く。
昨夏からの〝米不足〟が続く。小売価格は5キロで4000円を超え、昨年同期の2倍ほどになっている。備蓄米の放出効果はまだ見えない。先月30日時点で、集荷業者へ引き渡された量は約4000トン。別の報道では「小売店での流通量は426トン」とされた。初回放出量は14万2000トンだったから、直近の流通量は微々たるものと言える。今後、さらに流通する中で、どれくらい価格が下がるか。
もともと日本の稲作は、栽培面積が大きくなく、効率が良くない。農地バンクなどの制度が整えられつつあるが、儲からないことから、高齢化による離農が進んでいる。生産に必要な費用も上がっている。水田も、森林と同じく公益的機能がある。食料品が高いのは困るが、米農家にとっても消費者にとっても適切な価格形成が必要だ。
(M)