普段あまり行かないスーパーで買い物をしていた時のこと。遠くの方から何やら機械音のようなものが近づいてくる。何事かと思って注視していると、白いボックスがゆっくりと動いている。どうやら床掃除ロボットのよう。しかし周りを見渡しても、日常風景なのか誰も気にする様子はない。
「ぶつかってきたらどうしよう」と漠然と不安になったが、動揺を悟られると恥ずかしいので、私も何食わぬ顔をしながら平常心を保って静かに離れた。その後、ロボのことを忘れて店内をウロウロしていたら目の前に再び現れ、ちょっと怖かった。
大手外食チェーン店に行くと、ネット予約や発券機の番号で席を音声案内され、注文はタブレット、料理は配膳ロボットが運び、会計はセルフレジ。店員とほとんど接することなく、食事が完了することもある。店員を呼ぶのが苦手な私からするとありがたいシステムだが、人間の仕事がロボットや機械にとって代わられる時代がいよいよ到来したと感じる。さまざまな業種で深刻な人手不足に直面する現代では、今後ますます需要が高まるだろう。
【織】