新型コロナウイルス感染症の患者が国内各地で報告されている。県内は早い段階で感染者が出たが、その後、拡大は見られていない。
「封じ込め」は成功しなかった、というより、知らない間にウイルスが国内でヒト—ヒト感染している状況にあった可能性がある。インフルエンザでもそうだが、感染していても自覚症状がなければ対応はできない。
政府は26日、大規模なスポーツや文化イベントについて、今後2週間は開催を中止したり延期するよう要請した。県も、不特定多数が集まる大規模イベントの原則中止、延期を決めている。
この地域でもイベントの中止が相次いでいる。こだわり市、イタダキ市、せぎやまホールの「春がきた」、尾鷲神社の桃の節句の集いなど。市やコミュニティーセンターのイベントも中止となった。どこから人が来るか分からない、密集度の高いイベントはともかく、地域の催しまで中止するのは過剰反応ではという声もある。
イベントに限らず、極端な対応は社会全体をゆがめてしまう。当局も、市民も、落ち着いて合理的に対応することが重要。政府には、合理的判断ができるだけのしっかりした情報提供を求めたい。
(M)