尾鷲総合病院は赤字経営、尾鷲高校は定員割れと、国道42号をはさんで並び立つ両者の苦境が続いている。教育と医療の担保はまちづくりの根幹であり、どちらが欠けてもまちとしての価値が大きく損なわれる。尾鷲市にとって死守しなければならない絶対防衛線といえる。
尾鷲高校が三重版フレキシブル高校に指定された意義は大きい。軌道に乗って多様で取りこぼしのない教育が進めば、この地域の子どもたちに教育の場を維持できる。
通信授業による教育の確保は小中学校でも推進できるのではないか。例えば集落の小規模校での通信教育の日と、一つの校舎に複数の小規模校が集まる日を設ければ、小規模校の目の届きやすさと、大規模校による集団生活での成長を両立できるのでは。
教育の平等は国家の要諦であり、地域格差の解消に知恵を絞らなければならない。タブレット導入の意見に野次が飛ぶ国会を見て、過疎地域の学校の閉校を見送り続けた身として、もっと真剣に議論してくれ、と率直に思う。
(R)
