ヤーヤ祭りの祷務町が来年から1つ減る。祭りに長年携わる人から聞く「祷務町はもう無理」との言葉は重い。今回の変更によって祷務町の回ってくる期間が3年ほど延びるが、根本的な解決策とは言い難い。
名物の練りは迫力と熱気があり、ルールもシンプルで大けがもしにくく、参加しやすい祭りだと思っている。「天下の奇祭」もうたい文句として良く、夜に行われるので宿泊につながり、地域経済も潤うなど優良な観光資源になる可能性を秘めている。
地元の祭りを観光に活用することに意見が分かれるところで、携わる人の理解と協力が必要不可欠だが、地域を知ってもらう体験として、市内の宿泊施設がふるさと納税の返礼品として提案できないか。ふるさと納税サイトは閲覧件数が多く祭り自体のPRにもなり、今後のテストケースになるのでは。
祭りは住民の精神的支柱であり、地域愛を育む場でもある。担い手の減少と高齢化は、住民の熱意と努力だけではどうしようもない。行政が神事に携わることは好ましくないが、練りや道中手踊りといった催しの運営に関与し、観光資源としての活用を積極的に推進することも、存続への一手ではないか。
(R)