尾鷲駅前交差点と銀杏通りの雑草が目立つ。来訪者の目に触れる中心街の玄関口が見苦しい状態にある。ただの景観の乱れではない。地域の活力低下が表面化している深刻なサインだ。
北川沿いの植え込みの清掃を奉仕した婦人会の会長が「駅前も何とかならないものか」と嘆いていた。8月の港まつりが近づくと、官民協働のまち掃除が行われ、駅前もきれいになるが、祭りが終われば再び元通り。
人口減少と経済の低迷により地域の体力が落ち、公共空間を維持する人手も意識も細っている。まちの顔であり、外来者の評価の入口となる駅前が雑草で荒れていては「また来たい」と思わせることはできない。
きれいなまちは、地域の元気と住む人の誇りをつくる土台である。それが崩れかけている。疲弊を映すまちなみを、このまま放置してよいはずがない。地域の未来を語る前に、継続的に手入れが行き届く体制を整えたい。一滴の水が集まって大河となるように「オール尾鷲」で取り組まないと、本当の地域の元気を取り戻せない。
(N)
