新横綱大の里の誕生で盛り上がる大相撲に暗い影を落とす。史上最多の幕内優勝45回を誇る宮城野親方(元横綱白鵬)が、日本相撲協会に退職届を提出した。4月に一部週刊誌が「5月場所後に退職の意向」と報じていた。
元幕内力士の暴力問題で無期限閉鎖の処分を受けた宮城野部屋は、弟子とともに伊勢ケ浜部屋に所属。親方は2階級降格の処分も受けた。1年を経過するも自分の部屋が再開されないことから大相撲に見切りをつけたようだ。
少年の国際相撲大会を主宰するなど、引退後も相撲の普及に尽力してきた。現役時代は危険なかち上げや張り手に横綱の品格が問われ、独善的な問題行為で処分も受けたが、大相撲ファンを広げた功労者に違いない。
無視して葬った不祥事も少なからず。宮城野親方には厳しい処分を科し、公平性に欠けると指摘するファンの声もある。
プロレスの団体は数多い。相撲を興行する団体も一つでなくていいはず。宮城野親方は閉鎖的な相撲協会に対抗する新組織の旗揚げを目指しているかもしれない。
(N)