松阪市内の3つの基幹病院が、救急搬送されながら入院に至らなかった軽症患者から「選定療養費」7700円を徴収するようになり、6~8月の3か月間の実績がこのほど公開された。救急搬送件数は前年同期比で約2割減少したという。
期間中、救急車で3病院に搬送されたのは54.8%と過半数を超えた。選定療養費を支払うことになったのは278人で7・4%だったそう。軽症で救急車を利用したからといって、全員が選定療養費を支払う、という訳ではない。支払いが必要かどうかは、医師の判断によるところが大きいよう。救急搬送されたから軽症で済んだ、ということもあり得る。
救急搬送の増加は全国的な課題。三重紀北消防組合でも昨年は過去最多の搬送件数で、今年7月時点で昨年を上回る搬送があった。地方では医師の減少も進む。今後、かかりつけ医が引退していくと、さらに病院への救急搬送が増えると思われる。5年とか10年という時間をかけてでも総合的な対応が必要だろう。
(M)