人口戦略会議が発表した「消滅可能性都市」について、本紙地域を細かくみていると、10年前に比べて紀北町の30年予測が下方修正されている点が気になった。
10年前に発表された「2040年の総人口」は、尾鷲市8758人、紀北町1万664人と、紀北町と尾鷲市が逆転するという推計が出ていた。これが今回の「2050年の総人口」では、尾鷲市7125人、紀北町6325人となっている。
参考として熊野市は1万239人から8360人、大紀町は4661人から3083人。これらの比率を出すと尾鷲市0.81、紀北町0.63、熊野市0.82、大紀町0.66。もちろん推計はさまざまな要因に左右されるもので、紀北町が突出して低いとは言えないが、この変化は気にはなる。
相賀の行政報告会でも、執行部、住民ともに「人口減少を食い止めなければ」との問題意識は一致している。全国的にみれば些細な数字の変化でしかないが、まちが存続していくには、自然減や社会減の数字を一つずつ改善していくために知恵をしぼるほかない。
(R)