5日は「津波防災の日」。2011年3月の東日本大震災を受け、同年6月に「津波対策の推進に関する法律」が制定され、その中で位置づけられた。15年には国連総会でも「世界津波の日」と定められた。
政界を引退した二階俊博・自民党元幹事長の〝置き土産〟に思える。国土強靭(きょうじん)化にも尽力した。政治家を続けている間に、紀伊半島一周道路の実現をみることはなかったが、道筋をつけた。
日本だけでなく、世界各地で災害が相次いでいる。気候変動の影響か、これまで発生していなかった災害が起きているとも聞く。それぞれの場所に合わせた災害対策、強靭化が求められる。
防災対策は必要だが、一方でいくら資金をつぎ込んでも災害は対応を上回るのも事実。事前防災はもちろんだが、復興・復旧にも資金がかかる。自宅の建て替えができる人は限られるような状況。個人、地域の両面から円滑に復興を進められる仕組みづくりも必要になってくる。南海トラフ巨大地震が起こる前に見通しが示されればよい。
(M)