人口戦略会議が〝将来的に消滅する可能性がある〟744市町村を公表。10年前の896から改善したが、主な要因は外国人住民の増加であり、最大の懸案事項である少子化の基調は変化していない。
三重県では本紙地域を含めた4市8町で、北勢は木曽岬町のみ。そして、伊勢市と玉城町を除く県南部があてはまる。
子どもを産む中心世代の20~30代女性が半数以下になる推計が根拠となる。通学距離に大学や専門学校がなく、若者がより高等な教育を受けようとすれば外に出ざるを得ず、この推計は自明の理といえる。
地方の過疎化はどうしようもない社会の構造的な問題で、この流れを変える魔法は見当たらない。人口減少の撤退戦の中で、生活が維持できる長期的なまちづくりを考えていく必要はある。
国全体の人口が減少する中で、一律の地方創生はない。存続するために知恵を絞り、活性化の取り組みを止めたまちから消滅に向かっていく。このすばらしいまちを生き残らせるために、あきらめることだけはしてはならない。
(R)