尾鷲市の新野球場。予定から外れていた照明は概算費4億1900万円との説明が、議会であった。昨年秋の段階では3億8500万円とされていて、それより高くなった。
普段は「経費削減」という話を聞くことが多い議会からも、照明設備を求める声が上がっていた。加藤千速市長は施政方針で「財源確保策の一つとして、広く市内外の企業、団体、個人の皆さまからの寄付を募ることも検討しながら、整備に向けて取り組みたい」と前向きな考えを示した。
通常の寄付、ふるさと納税、照明灯などへの広告掲載、ネーミングライツなど多様な手立てが考えられる。一方、それなりの自己負担も生じるだろう。
硬式用に整備する球場をどのように活用するか。事業としての可能性を秘めており、工事と合わせて検討していかなければならない。熊野市はコロナ前、年間5万泊分の利用者を受け入れたことがある。宿泊には当然飲食が伴い、経済効果が大きい。市にメリットがあれば、市民も費用負担に理解を示してくれるだろう。
(M)