気温が高まると気をつけなければならないのが熱中症。7月から屋内で発生する「おうち熱中症」が急増するとして、独立行政法人製品評価技術基盤機構が注意を呼び掛けている。
総務省消防庁によると、2017年から5年間の熱中症搬送人員は約32万人。6月の2万4700人から7月には12万7000人に急増し、ピークの8月は14万5100人。年齢別では高齢者が半数以上の52.2%、発生場所は住居が40%でトップとなっている。
昨年、東京23区で熱中症で亡くなった人の8割以上が65歳以上の高齢者で、そのうちの約9割が屋内で亡くなっているが、その9割強がエアコンを使用していなかったり、エアコンがなかった。
高齢になると体温の調節機能や感覚機能が衰え、暑さや喉の渇きを感じにくくなり、猛暑日でも暑いと思わず、エアコンをつけずに過ごすことで熱中症に陥ると考えられている。
大都市部に比べれば涼しい方だが、夏の暑さは容赦ない。熱中症を予防するためには、暑い日にはエアコンを積極的に活用し、こまめに水分補給をすること。高齢者には家族など周囲の人たちによる積極的な声掛けも重要になる。
(J)