尾鷲市遺族会による戦没者追悼式が16日、尾鷲神社で執り行われた。今年も出席者を縮小。寂しい式典となった。
太平洋戦争が終わって今年で77年となる。この戦争で父や兄などを亡くした遺族は年々高齢化し、人数も減っている。夫を亡くし、戦中戦後に苦労して子どもを育てた「銃後の母」になると、全国でもご存命の方はごくわずかだろう。
遺族が、家族をしのぶということだけでなく、追悼式は、戦火でなくなった方々、今の日本の平和と発展の礎となった人たちに思いをはせ、「戦争は二度としない」と気持ちを新たにすること、感謝の気持ちを持つきっかけとなる。そのような日があることは重要と思う。
ロシアがウクライナに侵攻。国際社会はロシアの蛮行を止められず、ウクライナ国民を中心に困難な状況に置かれている人が多くいる。戦場となった町がテレビで放映されている。戦中を生きた人にとっては、空襲にあったわが町の様子を思い起こさせることだろう。インタビューに遺族会の真井紀夫会長は「わがことのように悲痛な思い」と答えていた。重い一言だと感じた。世界中から戦争の惨禍を早くなくすようにしないといけない。
(M)