国立感染症研究所は28日、ホームページで、ウイルスを含んだ空気中に漂う微粒子(エアロゾル)を吸い込むエアロゾル感染が新型コロナウイルスの主な感染経路の一つになっていることを公表。感染者が呼吸をすると粒子が放出され、大きな声を出したり、歌ったりすると、放出される粒子の量が増える。感染者との距離が1~2メートル以内ほど感染する可能性が高く、それ以上は低くなると説明している。
報道によると、世界保健機関や米疾病対策センターなどは昨春、主な感染経路としてエアロゾル感染と飛沫感染を挙げていたが、エアロゾル感染に否定的とされ、1月13日に公表したオミクロン株についての報告書でも「現段階でエアロゾル感染を疑う事例の頻度の明らかな増加は確認されず、従来通り感染経路は主に飛沫感染と接触感染と考えられた」としていた。
感染が起こりやすい環境条件として従来からいわれている密閉、密集、密接の3密。1つでも当てはまると感染する可能性があり、3つの条件がそろうとより高くなる。基本的な感染対策は変わらないが、マスクの着用や手指消毒に比べて、ついつい忘れがちな換気にも気をつけたい。
(J)