空気が乾燥するこの時期に活躍する加湿器。肌やのどの乾燥防止をはじめ、体感温度を上げるなど省エネにも役立つが、取り扱いを誤ると事故に至る恐れがあるとして、製品評価技術基盤機構が注意を呼び掛けている。
加湿器には大きく分けてスチーム式(加熱式)、超音波方式、気化式があるが、特に水をヒーターで加熱し、蒸気を室内に出すスチーム式は高温の蒸気が発生したり、中に熱い湯がたまっていたりするため、特に注意が必要。
2020年度までの5年間に発生した35件の事故のうち、「吹き出し口の高温蒸気に触れてやけどをした」が5件、「転倒した製品からこぼれた湯でやけどをした」「噴き出した湯でやけどをした」が各2件で、いずれも重症だった。また、製品の不具合以外の事故で被害年齢が分かっている15件の年齢を見ると、1歳未満が3件、1歳が4件を占める。
乳幼児は体が小さく皮ふも薄いため、表面積に占めるやけどの割合が高くなるなど重症化しやすい傾向がある。子どもは目につくもの、手が届くもの、興味を引くものに触ろうとするので、柵で囲うことも有効。特に小さい子どもがいる家庭ではご注意を。
(J)