税に関する作品の表彰式が続いている。尾鷲中で、作文と標語の表彰を取材した。この日の表彰の対象にはなっていなかったが、2年生の生徒の「消費税あなたは立派な納税者」という標語が目についた。「あなた」となっているが、「わたしも」という意味も含まれているように感じる。
自分でお金を使うようになると、消費税を払うようになる。中学生はもちろん、保育園の年長や幼稚園児も納税者になり得る。消費税に限らず税金全体として、子どもたちに恥じない使い方がされているか。
直近では、子育て世帯に配る計10万円の給付の事務費が話題になっている。少し前には国会議員の文書交通費100万円の話でもちきりだった。以前の総理大臣が花見に支援者を招待した件もある。地方自治体の長が同じことをやれば監査請求され、差額の返還が求められる事案。果たして、子どもたちに理解してもらえるか。
子どもたちが〝立派な納税者〟に育ってくれるかどうかは、大人のふるまいにかかっている。「こんな使い道なら税を払うのがもったいない」と考える人が、できるだけいなくなるよう、真に適切な目的・方法で税を使うことが重要だ。
(M)