初めての大学入学共通テストが16日、始まった。全国で現役生、浪人生合わせて53万5245人が出願している。自校で実施する全国学力調査を除けば、全国最大の一斉試験と思われる。なんでも高校3年生の4割が受けるらしい。
記述式の導入やら、英語の民間試験活用といった話があったが、調整がつかないままそれらは先送りになった。もし導入されていたら、特に英語の民間試験が昨年初夏から秋にかけて無事に実施できていたか疑問。一部の国家試験のように都市部でしか受験できないと有利不利が生じる。導入にあたってはあらためて配慮を求めたい。
大学の授業料は、保護者の所得によって国公立大学なら無料になることがある。尾鷲市には奨学金制度があるし、給付型奨学金も、私のころに比べて充実している。一方、自宅から離れて暮らすこの地域の子どもたちは家賃や生活費がかかる。親の負担を減らすため、生活のためにアルバイトは欠かせない。
進学してもコロナ禍でバイト先が探しにくいと聞く。ふるさと納税の上振れ分を活用するなど、通常の年なら叶えられる学問への夢をあきらめないで済むよう、特例で上積みを考えられないか。
(M)