子ども食堂の役割と理解を深めるシンポジウムで、関係者は口をそろえて「子ども食堂は貧困対策ではなく、地域交流を促進する場」と訴えていた。取材の参考にインターネットで調べてみると、「子どもの貧困対策である」から始まる記事を数本見かけたが、「もしできるのならば、子どもの貧困対策というような枕言葉をつけるのは避けてほしい」との発言もあった。
全国こども食堂支援センターむすびえによると、子どもが一人でも行ける無料、または低額の食堂のことで、目的には、おなかをすかせた子どもへの食事提供、孤食の解消、食育、地域交流の場づくりなどを挙げている。
子どもの貧困対策として効果的ではあるものの「貧しい子どもがいく場所」というイメージがつくと、困っていても行けない人が出てきてしまう。「誰でも気軽に行ける場所」であれば、そういう子どもや家族も取りこぼしにくくなる。
尾鷲でも子ども食堂が開かれているが、自分には全く関係ないことだと捉えていた。貧困対策ではなく、地域の活性化策の一つと考えると、捉え方が変わる。この地域の子どもたちに何かできれば、という気持ちは確かにある。
(R)