毎年目にしていることだが、この時期の銚子川の集客力には驚く。「奇跡の清流」の名に恥じない人だかりだが、果たしてこの集客力に見合っただけの経済効果が得られているのか、という疑問がある。優良な観光資源は、地域に適切な利益をもたらしてこそ、とも思う。
海山インターから近くて交通の便も良く、NHKの放送のおかげで全国的なPRもできている。何よりの魅力は水と自然の美しさで、感想を聞くインタビューをするたびに「水がすごくきれい」の言葉を聞く。
個人的な印象ではあるが、利用者の一部のマナーが気になる。今回路上駐車対策の交通規制を取材したが、この先の駐車場が満車だという警備員に「大丈夫だから」と言って通り抜けるドライバーが何人もいた。もちろん尾鷲に通り抜けることもできるため、無理に引き止めることもできない。
シーズン中の銚子川では駐車問題が課題の一つだが、それと呼応して観光客の動線を考慮していく必要がある。来年からシーズン中の一部の駐車場が有料となり、必然的に客の動きも変わってくる。できれば地元商店や道の駅海山を動線に入れて、この集客力を物販に向けられるのが理想的だ。
(R)