紀北町議会の6月定例会で新型コロナウイルス感染症対策や広域ごみ処理施設などが議論されている。その中でも、個人的には新交通システムについて注目している。
「おでかけ応援サービス『えがお』」は、タクシーのように町内を有償で移動できる。今年2月からの実証実験を始めており、9月からの本格運用を目指している。新型コロナウイルス感染症の影響を受けたこともあり、稼働は目標に至ってはいないが、行政の積極的な姿勢には好印象を持っている。事業者との兼ね合いや費用対効果など考えなければならない点は多いものの、高齢化が進む中、住民の交通手段の確保は非常に重要な課題。タクシー業者のいない紀北町では観光での活用も期待できる。
新型コロナウイルス感染症対策の一環で、紀北町社会福祉協議会が期間限定で買い物代行サービスに取り組んでいる。買い物に困っている住民がいるかどうか、現状を把握するのもねらいの一つ。実施する組織は異なるものの、町民の幸福に寄与するという目的は同じ。需要の状況によっては、買い物代行サービスも新交通システムの中に取り入れることも検討してもいいのではないか。
(R)