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社説「少しずつでも 経済再生」

 政府は、三重県など19都道府県に発令中だった新型コロナウイルス緊急事態宣言を、期限としている9月30日で全面解除、また8県のまん延防止等重点措置も終了。和歌山県も県民への「不要不急の外出自粛」の要請を同日解除し、10月から「安全な生活・安全な外出を心がける」の呼び掛けに戻した。

 第5波を振り返ると、感染力の強いデルタ株が猛威を振るい、職場や家族内感染も圧倒的に増えた。一方、高齢者や若い世代にもワクチン接種が進んだことや、接種後もマスク着用や手洗い・うがいなど基本的な感染防止対策を継続することで確実に感染者は減ったと思われるが、減少した理由は、はっきりとは分からない。接種後も油断することなく、同様の対策の継続が必要で、ワクチン効果だけで第6波を小さくすることは難しいという考えのもと、一人一人の自覚ある行動が地域の医療体制を守ることにもつながる。
 
 完全な終息が見通せない中でも経済活動は再開していかなければならない。観光はコロナ前まで国策として推進していたインバウンド(訪日外国人客)が好調で、先行きは明るかった。しかし、これがゼロになり、当面は国内、それも移動距離の少ないマイクロツーリズム(近場観光)に移行していく必要がある。団体向けには修学旅行の誘致も一つ。和歌山県の紀北や紀中、三重県の中勢や北勢の学校が当地方を訪れることが増えたが、自然体験型の旅行に満足度は高いという。
 
 個人向けには和歌山、三重両県ともに県内旅行のお得なプランを打ち出しているが、一層の周知を図るとともに、飲食店や小売店をはじめ幅広い業種に恩恵が広がるような企画提案も考える必要がある。その際には各地元の商工会・飲食業界等の団体と連携し、自粛生活で疲れやストレスが溜まっている地元住民も活用できるような内容であれば一石二鳥。イベント中止などで使わなかった予算などを、まずは経済再生のために使うことを考えてもらいたい。密にならず、お得に、地元を楽しめるプラン。行政が知恵を絞り、民間がスパイスを加え、コロナ禍だが地域が明るくなるような仕掛け作りができれば、経済が少しずつ動き始め、後に大きな経済効果も得られるのでは。
 

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