マスメディアの発する情報は偏っている。こういった見方が最近、”流行っている”ように思う。兵庫県知事選で特にマスメディアとSNSの対比が強調されたが、私が個人的にそれを感じたのは、特別講師として大学で100分授業の1コマを担当させてもらったからだ。
学生への事前アンケートで、若者のマスメディアへの不信感が鮮明に見られた。新聞のイメージを問うと、「偏向報道」「印象操作」「ネチネチしている」「怖い・何に対しても調べ尽くす」など、マイナスなイメージの回答が目立つ。マナーの悪い記者や偏った報道をするテレビ番組などのネット動画が拡散されている影響だろうか。そういった特殊な例だけで判断されるのも十分偏っていると思うが。
講義で、普段の仕事で大事にしていることや、記者も葛藤していることなどを伝え、模擬的に取材も実践して見せると、講義後にはイメージが変わったという旨の感想文を多くいただいた。
最近は「マスゴミ」という批判ワードも聞かれる。一口にマスコミといっても、媒体もそこに携わっている人もさまざま。折に触れて襟を正す。
【稜】