特殊詐欺やSNS型投資・ロマンス詐欺に関するニュースを見ない日はない。和歌山県が公表した今年2月末現在の特殊詐欺被害は、認知件数・被害額ともに前年同期を大幅に上回っており、「非常に深刻な状況」と訴えている。
先日、新宮署では特殊詐欺被害を未然に防止したとして、金融機関への感謝状贈呈があった。その際に金融機関の支店長が「多い時で週に3回ほど、窓口で(出金や送金)理由を聞くことがある」と明かし、驚いた。これだけ報道されていても、いざ自分に電話やSNS等で連絡があれば、信用して行動に移してしまう。
被害に遭った年代を見ると、20代~80代と幅広い。特殊詐欺が出始めたころは、いわゆる「オレオレ詐欺」などで高齢者が狙われたが、今は多様な手口でスマホを介して若い世代も標的にされている。
知らない相手からのお金に関する話は、まず疑ってかかるぐらいでないと駄目な時代になった。それ自体悲しいことだが、被害に遭えばこれまで貯蓄していた財産が水の泡になる。スマホに依存して生活している以上、自己防衛の意識を強くしてほしい。
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