「女心と秋の空」と形容されるように、秋の天気はコロコロ変わりやすい。空の高いところを吹く偏西風が日本列島の上空に位置しやすいため、数日単位で天気が変化しやすいのだという。予報もいつの間にか変わっていたりするので、お出かけの予定も立てにくい。
ここ最近はぐずついた天気が多いように思う。「あー今日も雨か」と思って雨雲レーダーを見ていたら、ポツポツ、パラパラ、ザーザーなどの音で雨量を予測しているサイトがあった。弱い雨、強い雨などの言葉より、イメージしやすくて分かりやすいなと思った。
日本語は、物事の動きや状態、発せられる音などを言葉で表す「オノマトペ」が多い言語だといわれている。中でも雨の表現は多彩で、しとしと、ピチョピチョ、ザンザンなど、シンプルなのに微妙なニュアンスを共有しやすい。
しとしと降る雨は独特な風情があるし、傘に落ちるパラパラという音は軽やかだし、ザーッと降ってきたらカエルやカニが喜んでいるかなと想像できる。別の角度から見てみると、憂鬱な雨の日も少しは楽しめるかもしれない。
【織】