大手宅配業者の荷物仕分け作業の男性従業員が、熱中症対策が不十分だとして1人でストライキを行ったというニュースがあった。倉庫内の室温は35度を上回る日がほとんどで、熱中症の疑いと診断された男性は、頭痛を抑えるために解熱鎮痛剤を飲みながら働いているという。男性は、労働環境の改善やファン付きの空調服などの支給を求めている。
ある配達業者によると、熱中症対策として塩あめや経口補水液などの配布のほかは、ドライバーの睡眠や飲酒、食事状態をチェックするのみ。もちろん個人の体調管理は大事だが、結局はドライバーの体力頼みで、会社として十分な熱中症対策がされているとは言えないと嘆いていた。
配達業界に限らず、記録的な猛暑となっている今年の夏、屋外で働く人の労働環境は過酷だ。炎天下で長時間仕事をしている人を見かけると、体は大丈夫かと心配になる。いくら自力で熱中症対策をしたとしても、体には限界がある。経費はかかるかもしれないが、文明の利器に頼る必要があると思う。人の命に変えられるものはない。
【織】