先日、少年野球大会を取材した。B級という5年生以下で結成したチームの大会で、決勝は勝浦ヤンキース対串本オーシャンズの戦いだった。少年野球は比較的大味な試合が多い。1イニングに5点以上入るビッグイニングもめずらしくなく、いわゆるセーフティリードというものがないと思っている。
この試合を見て、優勝した勝浦ヤンキースの投手を中心とした守備力には驚いた。ピンチの場面でも投手は落ち着いてコントロール良く投げ、内野守備も冷静に打球をさばいて一つ一つアウトを積み重ねていた。野球にミスは付き物だが、この日の勝浦の選手たちの動きは素晴らしかった。
ホームランが飛び交う打撃戦は花があり見ていて楽しいが、堅い守備で得点を許さない投手戦も醍醐味だと思う。過日、大リーグのドジャース対ヤンキース第1戦は両チーム無得点のまま延長に入り、結果ドジャースが2−1で勝利した。両チーム得点機を迎えるが、ここぞの場面で守備側がギアを一段階上げてピンチを切り抜ける場面は手に汗握るものだった。さまざまな局面を楽しめる野球はやはり面白い
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