子どもが見ているスマホやゲーム機から、懐かしい音楽が聞こえてくる。一世を風靡(ふうび)した平成のヒット曲や、60~80年代の昭和の懐メロ、誰もが知っている海外の名曲まで、思わず作業を止めて聞き入ってしまう。
どうやらSNSや動画共有サイトのショートムービーで、「踊ってみた」「歌ってみた」「弾いてみた」などさまざまな動画がアップされているようだ。それが爆発的に広がって、若者の間でバズっているという。
動画内に表示されている曲名や歌手名をユーチューブで検索すれば簡単に聞くことができる。昔はカセットテープやCDが主流で、ミュージックラジオを夜な夜な聞いて、好きな曲をデッキでダビングしたものだった。今は、ボタン1つで音楽が買える時代。手軽さの反面、流行り廃りが激しく、すぐにオワコン(流行おくれのコンテンツ)になってしまう。
こんな時代に、過去の名曲が若者のツールとして使われ、時を超えてトレンドになっていることは大変喜ばしい。スマホから流れるムービーに合わせて口ずさむと「知ってるの?!」と子どもに驚かれるので、得意気に続きを歌っている。
【織】