2025年に三重県内で休廃業や解散をした企業や個人事業主は726件(帝国データバンク調べ)。廃業の要因は経営者の高齢化や後継者難で、余力あるうちに事業継続を断念する「あきらめ廃業」が増えているという。市町別に全企業数を分母とした休廃業・解散率では、熊野市が4.3%で県内で最も高かった。
街を歩けば、シャッターを下ろした商店や、長年愛された看板が下ろされる光景が後を絶たない。単なる個別の廃業ではなく、地域の経済基盤そのものが崩れ落ちている。あきらめ廃業の増加は生活の利便性が損なわれるだけでなく、地域が長年培ってきた技術や文化、コミュニティの絆までもが失われる。
この連鎖を止めるには、経営者の意識改革と、地域を挙げた総力の結集が必要だ。
まず、経営者は「親族への継承」という固定観念を捨てるべきだ。都市部には地方での創業を志す若者がいる。その意欲ある若手と地域資源を結びつける。廃業を「個人の問題」から「地域の課題」へと捉え直さないと対策も始まらない。
(N)
