熊野修験(正大先達〈大導師〉=髙木亮英・那智山青岸渡寺住職、先達=髙木智英・同副住職)による大峰奥駈(おおみねおくがけ)順峰修行「第1回春の峰入り」(那智~本宮)が7日、行われた。修験者と一般参加者、支援者合わせて約100人が全国各地から集まり、那智勝浦町那智山から田辺市本宮町の熊野本宮大社まで、熊野古道「大雲取越」と「小雲取越」のルート約30キロを踏破した。
熊野大峰奥駈修行は約1300年前に役行者(えんのぎょうじゃ)が開いた修験道の最高修行で、熊野、大峰、吉野はその根本道場。山中を歩いて雑念を払い、山の冷気に打たれ心身の修練を積むという。明治の神仏分離令の後から途絶えていたが、1988(昭和63)年に髙木亮英正大先達が再興。以来、今年で39年目を迎える。那智山から本宮を経て、奈良県の吉野まで約180キロを、春と秋に4回に分けて、勤行(ごんぎょう)しながら歩き通す。
一行は午前6時に青岸渡寺で勤行、熊野那智大社での参拝を済ませ、行者堂でも勤行を行ったあと、ほら貝の音と共に出立。修験者を先頭に「懺悔懺悔(さんげさんげ)、六根清浄(ろっこんしょうじょう)」などと唱えながら歩いた。道中にある中の地蔵や円座石(わろうだいし)などで般若心経や仏の真言、役行者に帰依するという言葉などを唱えて勤行した。
髙木智英先達は「世界平和と安穏を祈願すると共に、今年は吉野熊野国立公園指定90周年で、大自然に対する感謝の念をもって踏破したい」と意気込みを語り、髙木亮英正大先達は「再興から今年で39年を迎えた。無事に踏破できることを願っている」と声をかけ、一行を見送った。
初めて参加した滋賀県野洲市の会社員、鳥羽竜生さん(29)は「昨年参加しようとしたが実現せず、今年の参加を楽しみにしていた。体力には自信があるので頑張りたい。楽しみ」と語り、軽快に出発していった。
次回は4月18日(土)に本宮から玉置山までを歩く予定。
