国政では自民党と維新の連立合意に盛り込まれた衆議院の比例定数削減が議論を呼んでいる。「多様な民意が反映できなくなる」などと反対や慎重論も多いものの、世論調査やアンケートをみても定数削減自体は好意的。政治家に身を切る改革が求められているのは、根強い政治不信の証左だろう。
紀北町議会でも定数を削減する意見が大勢を占め、来年の改選から12人になる見通し。
個人的な考えだが、今回提示された12は下限であり、これ以上減らすのであれば常任委員会などの在り方を考えなければならない。10人の尾鷲市議会では欠員や長期欠席が重なって流会の可能性がのしかかる事態もあった。数を削って費用を減らせばよい、という単純な話でもない。正しい政治には相応の費用が必要になる。
議員定数の削減に合わせて、紀北町議会議員の報酬は上げるべき。町議補選で最年少は40代になったが、議員の多くは70代で、今後も長く頼り続けることは難しい。若者や現役世代が町政に関わらなければ町の未来は暗くなる。
(R)
