公立学校の教員は「成り手不足」を通り越して、地域によっては現に不足している学校もあるよう。三重県は今年の採用試験から、日程を1か月~2か月早めるという。国の方でも、残業代にあたる部分を4%から10%に引き上げるとか、先生になったら奨学金免除などの取り組みが報道されている。果たして、民間との人材獲得競争に勝てるか。
奨学金免除については、日本育英会の奨学金で過去にはそのような制度があった。景気が悪くなって運用収益が減ったことや、返済できない人が増えたため廃止になっていたのが復活する。
公務員関係に関していえば、将来、定年退職者が多くなるのが分かっていたのに、景気が悪い時代に採用を大きく絞ったことが現状につながっている。税収が大きく減っていたとは言え、手立てがあったのでは、と振り返って思う。
教育力の低下は将来のさらなる教育力の低下という悪循環を招く。教員志望者には「一般企業とは違う」ことを意識してもらいつつも、より働きやすい環境にすることが早急に必要だ。
(M)