地方議会の成り手がいない、という話をよく聞くようになった。財政難が長く続き、特に町村では議員報酬が低い。フルタイムではなく、いわゆるボーナスも出るが、収入面では「普通に仕事をしていた方がよい」と、立候補の打診を断る人もいるという。
議員は昔から「選良」と言われたが、市町村議会では、いわゆる普通のおじさん、おばさんが多い。住民生活に密着したことを議論するのだから、そうでなくては困るが、一方で、大所高所から物事をみてもらう必要もある。これまで以上に広域化には意識を向けることも必要。住民の代表だが「わがまちファースト」だけではいけない。
今年の国会は、政策以外の話題で〝大盛り上がり〟である。「出席せずに活動する、というのが公約」といっているが、法律的にも無効だろう。国会法5条に「議員は、召集詔書に指定された期日に、各議院に集会しなければならない」に明記されている。
民主主義には多様な意見が必要だが、パフォーマンスのために選挙や議員活動が使われるのはおかしい。そして、選ぶ側の民度の問題でもある。まもなく統一地方選。しっかりとした人を慎重に選びたい。
(M)