三重大学東紀州サテライトのシンポジウムで、健康、防災、教育、漁業の4分野で専門家の発表があった。どの分野も新しい知見があり参考になったが、教育分野でのICTの活用が興味深かった。特にタブレットの履歴や成績、アンケート結果からの定量分析は可能性を感じた。
GIGAスクール構想によるタブレット導入の際、通信環境が整っていない家庭への対応が課題の一つだったと記憶している。環境によって受けられる教育に格差があってはならず、必要な議論ではあったことは理解しているが、十全な平等を確保することを理由に、先進技術導入が阻害されることに釈然としないものを感じていた。そもそも、現状でも教育格差はどうしても存在する。
3月は自殺対策月間として関係機関が啓発活動に取り組んでいる。昨年の小中学生と高校生の自殺者数は暫定値で過去最多を更新しており、ここ数年は増加傾向が続いている。子どもたちの健全な成長を確保するためには、教員がもっと子どもたちに目を配れるような体制づくりが必要。学習面での負担を軽減するために、新しい技術や取り組みは積極的に導入できる社会であるべきだ。
(R)