先日の湯浅京己投手の講演会が、スポーツ紙によるネットニュースで話題となっている。「故郷尾鷲に『湯浅ドーム』を」、「地元の野球人口減少食い止める」といった前向きで夢のある見出しが踊っている。
湯浅ドームは夢のある話だが、広域ごみ処理施設建設に伴って市民球場を新しく造るのであれば、稼働をより増やし、長く市民に愛される施設にしなければならない。ハードの整備は、それを十分に活用できるソフトの充実が前提条件となる。
そもそも尾鷲は自然豊かな温暖な地域で、海の幸も豊富、海洋深層水の温浴施設もあり、名古屋からの交通の便も悪くない。新球場を造るのであれば大会の開催やスポーツ合宿の積極的な誘致は必須で、宿泊施設の確保が大きな課題となる。稼働数を増やすために、地元の子どもたちがスポーツに取り組めるような体制づくりも重要。
新球場建設について議論するタイミングで、出身者が日本を代表するプロ野球選手となったのはまさに天啓と言うべき。ネットニュースの件は、「故郷を想う若虎」が好意的に受け止められている、と捉えられる。この流れを維持していくためにも、まずは地元が野球振興に積極的に動くべきだ。
(R)