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不連続線「慰霊の季節」

 8月6日の午前8時15分と9日の午前11時2分、原爆犠牲者への黙とうのサイレンが鳴るときは、手を止め、祈りを捧げることにしている。時間にしてわずかなものだが、大切な習慣だと考えている。

 小さいころ、『おこりじぞう』という絵本を母に読んでもらって、怖くて眠れなかったことを覚えている。あの本が広島の原爆について描かれたものだと知ったのは、10年以上経ってからのことだった。小学校の教科書に載っていた『おとなになれなかった弟たちに…』『ちいちゃんのかげおくり』を読んで、「戦争はひどいことだ」となんとなく思った。金曜ロードショーでアニメだから見た『火垂るの墓』や、中学校の図書室で漫画だから読み出した『はだしのゲン』には衝撃を受けた。大学生になってから小説をよく読むようになり、『黒い雨』『少年H』『白痴』『永遠のゼロ』など戦争を題材にした作品もすすんで手に取るようになった。

 終戦から76年、コロナ禍の中で何かと制限の多い生活を強いられているものの、少なくとも今の日本では、空爆や地雷におびえることはない。この幸福を今後つないでいくためにも、平和について少しだけ考えを深めてみたい。

(R)

      不連続線

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