「国民一人一人が安易な偽情報を拡散しないようにすることが重要…情報の発信源を確かめること、拡散する前にいったん立ち止まって冷静に判断することなど、政府としても偽情報に惑わされないための啓発を行っていきたい」。12日の記者会見で加藤勝信官房長官は述べた。
宮城、福島両県で2月に震度6強の地震が発生した際の記者会見の画像が笑顔に改ざんされたもので、「不謹慎だ」などのコメントとともにツイッターで拡散されたという。
偽の情報で作られるフェイクニュースをめぐっては、2016年4月に発生した熊本地震で、偽の画像とともに「動物園からライオンが逃げた」という情報がツイッターに投稿されて拡散、ライオンを飼育していた熊本市動植物園への問い合わせの電話は100件超。投稿者は熊本県警に同園への偽計業務妨害容疑で逮捕された。
2019年9月の台風で、空港で孤立した旅行者への対応をめぐって偽の情報がネットを駆け巡り、日本との親善に尽くした台湾の外交官が自ら命を断つという悲劇も。
歯止めが効かないのであれば、実名を出さなければ投稿できないようなシステムが必要なのかもしれない。
(J)